冬、寂れた街。
総人は半年前から、この街で過ごしていた。

雪は音を消し、白一色の世界に染める。
しかし杏との出会いが、忘れかけていた総人の記憶と重なった。
全てを失った、悲しい記憶と。

   家では、母親代わりの真由美と、片手片足を失っている妹の麗奈が、総人の帰りを待っていた。 
・  
そして杏は、総人の姉として古館家をやってくる。

弱視という恐怖にも耐えながら、強く生きようと自分に言い聞かせている瑞穂。
重い病気を抱えながら、孤独と向き合って健気に生きようとする瑠璃。

悲しい過去と、切ない現実を持った人々。
物語は、ここから紡がれる。

命の儚さと、幸せの形―――
あなたは、感じたことがありますか?










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